日焼けによる肌への影響は?

UUAとUVB 地表に届く紫外線 
真夏の海や山などで急激に日に焼けると肌が赤くはれ上がることがあります。
それはUVBを浴びたことが原因です。

 ちょっと難しい話になりますが、UVBを浴びると表皮細胞が損傷を受け、それが引き金となってプロスタグランディンEやロイコトリエンという炎症を引き起こす物質が作られるのです。
 そのため、皮膚が炎症を起こし、一種の軽いやけどを起こした状態と同じになります。その状態を「サンバーン」と呼びます。

 さらにUVBは、表皮細胞の核(遺伝子:DNA)に傷をつけます。細胞はそれを修復するように働きますが、過度の傷は修復されないまま残り、皮膚ガンの原因になる場合もあります。70-80歳台になると、このタイプの皮膚ガンが急に増加します。
 サンバーンを起こしたあと、普通は1週間くらいで皮膚が黒くなってきます。その状態を「サンタン」と呼びます。
 
「サンタン」、紫外線を浴びたことによって、表皮の最下層の基底層にある色素細胞(メラノサイト)が活発に働き、メラニン色素をたくさん作り出すからなのです。
それによって紫外線が体内に侵入するのを防ごうとするわけです。

 これらの状態は日焼けの程度によっても異なりますが、もともと日焼けをすると赤くなりやすい人、ほとんど赤くならずに褐色になっていく人など、人によっ て差があります。それは色素細胞の大きさや生成される量が、人それぞれ違うからです。それを分類したのが「スキンタイプ」です(表を参照)。

 日本人はほとんど・型か・型に当てはまります。メラニン色素が少ないとどうしても細胞の核(遺伝子DNA)をガードできないので、日焼けして肌が赤くなる人ほど、DNAに傷がつきやすくなりますから、注意が必要です。
 平均的な日本人は、真夏の直射日光を20-30分以上浴びるとサンバーンを起こします。
色白の人はさらに短い時間で皮膚が赤くはれ上がりますから注意してください。

 海水浴で日光浴をする場合、連日は危険。1回目の日光浴から次の日光浴まで少なくとも48時間間隔をあけることが大切です。

 秋になって、肩口や胸に花びらのような形のシミがよくできます。これは日光性花弁状色素班といって、美白クリームなどを塗ってもまったく効果がありません。このようなシミにはレーザー治療が唯一の治療法です。
ないので、日焼けはUVAとUVBによってもたらされます。

紫外線はこんなに怖い!・
シミ、シワ、皮膚ガンなど紫外線は悪影響を及ぼす

 メラニン色素は普通28日周期の表皮の角質化にともない、皮膚から抜け出ていきますから、自然に元の肌の色に戻ります。
 しかし、人によっては一部のメラニン色素が定着してシミになることがあります。

 また、サンバーン(やけど)がひどすぎると、表皮が壊れて内部のメラニン色素が真皮に落ち込み、いわゆる「炎症後の色素沈着」のシミになることがあります。このタイプのシミは治るまでに数カ月〜数年かかることがあります。
 また、UVAはUVBに比べ、生物に与える影響は100 分の1 から1000分の1 といわれますが、浴びる量によっては軽視できません。

 UVAは表皮を通り真皮にまで達しますから、一時に大量に浴びれば、皮膚のハリや弾力を司るコラーゲンやエラスチンを断裂・変性させ、シワを招くことにつながります。
 このように、紫外線を浴びることが皮膚にさまざまなダメージを与えることは明らかです。シミやシワを気にしない人はいるかもしれませんが、10年〜20年後には皮膚にダメージが大きく現れてきます。

 紫外線のダメージは消えることなく蓄積していきます。場合によっては皮膚ガンを招くことにもなるのですから、やはり日焼けをできるだけ避け、紫外線から肌を守ることが大切なのです。


紫外線は皮膚の細胞に活性酸素を増加させる

 紫外線が皮膚にもたらす悪影響は、これだけではありません。ちょっと話が難しくなりますが、表皮の酸素濃度と紫外線の関係について説明しましょう。
通常私たちは、空気中の酸素を取り入れて生命活動を営んでいます。酸素は地球上のほとんどすべての生物に不可欠のものです。 しかし、酸素は一方でいろいろな毒性を有しています。「活性酸素」という言葉をみなさんもよく耳にすることがあるでしょう。

 この活性酸素は、細胞の核(遺伝子DNA)に障害を与えて皮膚ガンを発生させたり、細胞内のたんぱくを変化させたり、膠原線維を破壊させたりします。また、細胞膜の脂肪酸と反応して過酸化脂質を作り、細胞の機能に障害を与えます。つまり、皮膚の老化を促進させます。

 紫外線は、皮膚の細胞に活性酸素を増加させるもっとも大きな原因の1つです。
 酸素濃度が高い組織ほど活性酸素は多く発生します。表皮の細胞内の酸素濃度は通常1〜3%程度です。ほかの臓器に比べて非常に低く設定されています。皮膚は紫外線を浴びる部位ですから、この点でも酸素濃度が低い表皮細胞は、障害が少なくなるような仕組みにあります。

 ところが、表皮の表面を軽くこすったりかいたりすると(セロテープを皮膚に貼ってはがす、スクラブ洗顔、あかすりなど)、角質細胞がはがれ、表皮内の酸素濃度は大気中の20%濃度に近づきます。この状態で強い太陽光線に当たると、皮膚の細胞は老化、ガン化の方向へ傾いてしまいます。ですから、角質をはがすようなことをしないように注意すると同時に、紫外線をできるだけ避けることが、美しく潤いのある皮膚を維持するために大変重要なことなのです。




     

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